季節のたべもの~やおよろず漢方
春は花粉症、夏は夏バテ、秋は風邪、冬は肥満・・・、と半ば常識となっている「季節ごとにかかりやすい病気や症状」があることでわかるように、人間のからだは季節や気候と密接な関係にあるといえます。雨が降ると頭が重くなったり、天候で気分が左右される方も多いのではないでしょうか。

中医学の考えでは、人間と宇宙・自然との関わりを重視します。中国の古い医学書「黄帝内経(こうていだいけい)」の「上古天真論」では「昔の人は長生きなのに、何故今の人は50歳くらいで衰えてしまうのだろうか?」という疑問に対し、「昔の人は宇宙や自然に応じて暮らしていたからだ。飲食に節度があり、日の出とともに起き日の入りとともに就寝し、無駄なちからは使わなかった。今の人は好き放題に飲んで食べ、精力を尽くし、からだに過労を重ねている。だから衰えも早い。」と、結論づけています。

外からの邪気(じゃき=病気)の侵入は、季節の変化に応じた生活をすることによって避けられ、内からの邪気は無欲でほどよい生活を送っていれば防衛できる、という先人の知恵です。


五行図・・・五味

五味
→肝(五臓)→酸(すっぱい)
→心(五臓)→苦(にがい)
→脾(五臓)→甘(あまい)
→肺(五臓)→辛(からい)
→腎(五臓)→鹹(しおからい)

五行は互いに生かし互いに剋(こく)する関係になるので、例えば木にあたる五季の春には、肝がよく働くので働きすぎないように酸味を控えめにし、剋しやすい脾を養うために甘味をよくとると良い、という考え方になります。


季節のたべもの

以下は五行学説に基づき分類された、季節のたべものの表です。足りないものを補って、季節に応じた生活を送ることは健康で過ごすための知恵といえるでしょう。

木-肝-春
は天地のものがのびのびと育つ季節です。
肝気が上へ上へと上昇しやすいため、情緒不安定になりやすくなります。心身を落ち着かせ、夜更かしはしても良いですが朝は早く起きましょう。
季節のたべもの 肝の働きを助ける
ヨーグルト、いちご、キウイ、甘夏、梅
気の流れを良くする
春菊、うこん、しそ、キャベツ、柑橘類の皮、香菜
肝を昂らせない
山菜、セロリ、クチナシの実、菊の花
病気予防
生姜、三つ葉、はっか

火-心-夏
は天地のものが盛んになる季節です。熱をもちやすくなるため、心が疲れないよう穏やかに怒らずに過ごします。
最近では、クーラー病にも注意が必要です。外温の変化には衣服などで調整をしましょう。
季節のたべもの 心の働きを助ける
キュウリ、ゴーヤ、緑茶、緑豆
熱をとる
なす、スイカ、レタス、はと麦、小豆、麦茶
夏ばて予防
貝柱、アサリ、豚肉、卵、トマト、バナナ、おくら
安眠
牛乳、なつめ、百合根

土-脾-残暑
残暑は湿度の高い季節です。脾は湿をきらいます。
脾のはたらきが弱まると、食欲不振や下痢になったりします。
早寝早起きが適しています。
季節のたべもの 脾の働きを助ける
白身魚、カボチャ、とうもろこし、はと麦
湿を除く
そば、小豆、きゅうり、冬瓜、生姜の皮
消化を助ける
キャベツ、にんじん、トマト

金-肺-秋
は収穫の季節です。
空からは徐々に乾燥した強い風が吹いてきます。空気が乾燥するので、肺(呼吸器系)がダメージを受けやすくなります。
肺は寒をきらいますから、からだを冷やさないようにしましょう。 また、睡眠をとりすぎると肺気が不足します。
季節のたべもの 肺の働きを助ける
しょうが、ねぎ
肺を潤す
カモ肉、豚肉、豆乳、ごま、ほうれんそう
免疫力を高める
あわ、ひえ、きび、いも、きのこ類
気道を助ける
だいこん、あんず、しょうが、ミント、ゆず

水-腎-冬
は万物の生機が閉じこもる静かな季節です。
夜は早く寝て、朝はゆっくりと起きるとよいでしょう。からだを暖かくし、あらゆる思いはひそめて過ごします。
冬は収蔵・・・腎のちからを蓄える季節ですが、飲みすぎ食べすぎは禁物です。
季節のたべもの 腎の働きを助ける
海藻類、天然塩、貝類、黒豆、なまこ、わかめ、ひじき、スッポン、ぶどう
精力を養う
うなぎ、いか、ニラ、くるみ、銀杏、ぶどう
体を温める
にんにく、唐辛子、コショウ、生姜

わたしたち人間も自然界の生物です。自然の摂理に従って暮らすことが一番良いことだと思います。 しかし、実際には学校や仕事や家庭の事情により、不規則な生活を送らざるを得ない事もあります。

そんな時に、食物や漢方薬がサポートしてくれます。自然は本当に良く出来ていますね。
中医学(中国漢方)では、古来より【薬食同源】といって【食べることは薬を飲むことと同じ】に日常生活に取り入れています。 74歳で亡くなるまで黒々とした髪と艶やかな肌を保っていたとされるかの西太后(1875-1909)が好んで食したくるみ(生薬名:胡桃仁)・冬虫夏草・高麗人参も生薬です。 ナツメ・生姜・菊の花・シナモン・山芋・クコの実など、生薬に用いられる食物は多く「これは薬」「これは食べ物」という分類よりむしろ個々の特性で分類し活用したほうが良いですね。

肉食中心のフランス人に動脈硬化が少ないという「フレンチ・パラドックス」の答えが「日常的にポリフェノール(赤ワイン)を多量摂取しているから」というのも、なるほど頷けます。日本でも昔から「喉や肺が痛い時は大根ハチミツ」「風邪を引いたら金柑・しょうが・長ネギ・にんにく・くず湯」など、古き良き習慣があります。同じように、生理痛や不妊・情緒不安・もの忘れ・生活習慣病の症状に適した漢方薬や養生方法があります。季節やその方の症状の原因や状況によって組み合わせていきます。

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